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世界文学の至宝

ジーン・ウェブスター

あしながおじさん

第 12 部

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ふくらんだズボンのついた乗馬服を着ているの。新しいものを身につけて階下に降りてくるたびに、センプル夫人は誇らしげに顔をほころばせながら、ぐるりとあらゆる角度から彼を眺め回して、座る場所に気をつけるよう言うのよ。ほこりでもつけやしないかと心配でたまらないんですって。でも彼はそれがひどくうっとうしいの。いつも夫人にこう言っているわ。

「さあさあ、リジー、向こうへ行って自分の仕事をしておいで。もう僕にあれこれ指図はできないよ。僕はもう大人になったんだから」

あんなに大きくて、足の長い男の人が(脚の長さは、ダディ、あなたにだって負けないくらいよ)昔はセンプル夫人の膝に座って顔を洗ってもらっていたなんて、考えるとものすごくおかしいわ。とくに今の夫人の膝を見ると、なおさらね! いまでは膝が二つに、あごが三つあるんですもの。でも彼の言うには、昔の夫人は細くて筋張っていて、きびきびしていて、自分より速く走れたんですって。

私たち、ほんとうにたくさんの冒険をしているの! 何マイルもあたりの田舎を探検したし、羽根で作ったおかしな小さな毛針で魚を釣ることも覚えたの。ライフルやリボルバーの撃ち方も。それから乗馬も。年老いたグローヴには、びっくりするほど元気があるのよ。三日間オーツ麦を食べさせたら、子牛に驚いて横っとびして、危うく私を乗せたまま駆け出すところだったわ。

水曜日

月曜の午後にはスカイ・ヒルに登ったの。近くにある山で、ものすごく高いというほどではないけれど、頂上に雪はないけれど、それでもてっぺんに着くころにはかなり息が切れるのよ。ふもとは森におおわれていて、頂上は岩がごろごろ積み重なっただけの、開けた荒れ地なの。私たちは日没まで上にいて、火をおこし、夕飯を作ったの。

料理をしたのはジャーヴィーさま。私より上手にできるって言って、本当にそうだったわ。キャンプに慣れているんですもの。それから月明かりの中を下りてきて、森の小道に入って暗くなると、彼がポケットに入れていた電球の灯りを頼りに歩いたの。ほんとうに楽しかった! 彼はずっと笑ったり冗談を言ったりしながら、面白いことをいろいろ話してくれたの。私がこれまで読んだ本は全部読んでいるし、そのほかにもたくさん。いったいどうしてあんなにいろいろ知っているのか、不思議なくらいよ。

今朝は長い散歩に出かけて、嵐にあってしまったの。家にたどり着くころには服はびしょぬれ。でも気分のほうは、これっぽっちも湿っぽくなっていなかったわ。私たちがしずくを垂らしながら台所に入っていったときの、センプル夫人の顔をあなたにも見せたかった。

「ああ、ジャーヴィーさま、ジュディさん! びしょぬれじゃありませんか。まあ、まあ! どうしましょう。せっかくのあの新しい上着がすっかりだめになってしまいましたよ」

ほんとうにおかしかったわ。まるで私たちが十歳の子どもで、夫人が取り乱したお母さんみたいだったんですもの。しばらくのあいだ、お茶のときにジャムがもらえないんじゃないかと心配になったくらい。

土曜日

この手紙、ずいぶん前に書き始めたのだけれど、仕上げるひまがぜんぜんなかったの。

スティーヴンソンのこんな詩、すてきだと思わない?

「世界にはたくさんのものが満ちていて、
 だからきっと、みんな王様みたいに幸せでいられるはずだ」

ほんとうよ。世の中には幸せが満ちていて、ちゃんとみんなの分があるの。ただ、自分のところへやって来た幸せを受け取る気さえあればいいの。秘訣はぜんぶ“しなやかでいること”なのよ。とくに田舎には、面白いことが本当にたくさんあるの。私は誰の土地でも歩いていけるし、誰の景色でも眺められるし、誰の小川でも水遊びできる。そして、その土地を自分で持っているのと同じくらい楽しめるのよ。それでいて税金は一銭も払わなくていいんですもの!

いまは日曜の夜、十一時ごろ。ほんとうなら美容睡眠をとっているはずなんだけど、夕食のときに濃いコーヒーを飲んでしまったから……今夜は美容睡眠なんて無理みたい。

今朝、センプル夫人がペンドルトン氏に、とてもきっぱりした口調で言ったの。

「十一時の礼拝に間に合うには、十時十五分にはここを出なくてはいけませんよ」

「わかったよ、リジー」とジャーヴィーさまは言った。「馬車を用意しておいて。もし僕が着替えていなかったら、待たずにそのまま行ってくれていいから」
「待ちますとも」と夫人。

「お好きにどうぞ」と彼。「ただ、馬をあまり長く立たせておかないでくれよ」

それから夫人が着替えているあいだに、彼はキャリーに昼食を包むよう言いつけ、私には歩きやすい服に急いで着替えるよう命じて、私たちは裏口からそっと抜け出して魚釣りに行ってしまったの。

それで家じゅうは大混乱よ。ロック・ウィローでは日曜日の食事は二時と決まっているんですもの。でも彼は夕食を七時にしろと言うの。食事の時間を好きなときに決めるなんて、まるでここがレストランみたいでしょう。そのせいでキャリーとアマサイは馬車で出かけられなくなってしまったの。でも彼は、それでかえってよかったんだ、付き添いもなしに二人で馬車に乗るなんて礼儀にかなわないし、どうせ自分がその馬を使って私をドライブに連れていくつもりだったんだから、と言うのよ。こんなおかしな話、聞いたことある?

それに、かわいそうにセンプル夫人は、日曜日に魚釣りをする人は、そのあとでじゅうじゅう焼けるような熱い地獄へ行くと本気で信じているの! 小さくて無力だったころに、もっとちゃんとしつけておけばよかったと考えて、とても心を痛めているのよ。それに教会で彼をみんなに見せたかったんですって。

とにかく、私たちはちゃんと釣りをして(彼は小さいのを四匹釣ったの)、昼食には焚き火でそれを焼いて食べたわ。尖らせた枝に刺していたら何度も火の中に落ちてしまって、少し灰っぽい味がしたけれど、それでも食べたの。四時に帰ってきて、五時にドライブに出かけ、七時に夕食を食べて、十時にはもう寝なさいと言われたのに、こうして私はあなたに手紙を書いているのよ。

少し眠くなってきたわ。

おやすみなさい。

これが、私が釣ったただ一匹の魚の絵です。

やあ、長足船長!

おっと、止まれ、ヨー・ホー・ホーにラム酒一本。私が何を読んでいるか、当ててごらんなさい? この二日間というもの、私たちの会話は海と海賊のことばかり。『宝島』って、なんて面白いのかしら。あなたも読んだことがある? それとも、あなたが少年だったころにはまだ書かれていなかったの? スティーヴンソンは連載権にたった三十ポンドしかもらえなかったそうよ。偉大な作家になっても、あまりもうからないみたい。もしかしたら私、学校の先生になるかもしれないわ。

手紙の中がスティーヴンソンだらけなのは許してね。いまの私は、彼のことで頭がいっぱいなの。ロック・ウィローの蔵書といえば、ほとんど彼なんですもの。

この手紙、二週間かけて書いてきたけれど、そろそろ十分長くなったと思うわ。ダディ、私が詳しく書かないなんて、もう言わないでね。あなたもここにいればいいのに。きっとみんなでとても愉快に過ごせるでしょうね。私は、自分のいろんな友だち同士が知り合いになるのが好きなの。ペンドルトン氏がニューヨークであなたを知っているか聞いてみたかったのよ。きっと知っていてもおかしくないと思うの。あなたたちは同じような高い社交界に出入りしていそうだし、二人とも改革とかそういうことに関心があるでしょう? でも聞けなかった。だって、私はあなたの本当の名前を知らないんですもの。

相手の名前を知らないなんて、こんなばかげたことってないわ。リペット夫人が、あなたは変わっているって忠告してくれたけれど、本当にそのとおりね!

愛をこめて
ジュディ

追伸 読み返してみたら、全部が全部スティーヴンソンってわけじゃなかったわ。ジャーヴィーさまへのちらりとした言及が一つ二つ混じっていたもの。

九月十日

親愛なるダディへ

彼は行ってしまって、みんな寂しがっているの! 人や場所や暮らし方に慣れてしまってから、それを急に取り上げられると、ほんとうにぽっかりと空いたような、胸をかじるような感じが残るものね。いまの私には、センプル夫人のおしゃべりは、ずいぶん味気ない食べ物みたいに思えるわ。

大学はあと二週間で始まるの。だからまた勉強を始められるのはうれしいわ。でもこの夏も、かなりたくさん書いたのよ。短編を六つ、詩を七つ。雑誌に送ったものは、どれもびっくりするほど丁重かつ迅速に返送されてきたけれど。でも平気。いい練習だもの。ジャーヴィーさまも読んだのよ。郵便を持って入ってきたものだから、知られないわけにいかなかったの。それで彼は、ひどい出来だって言ったの。私が何について書いているのか、まるでわかっていないことがよく出ているって。(ジャーヴィーさまは、礼儀のために真実を曲げたりはしないの。

)でも最後に書いたもの、大学を舞台にしたちょっとしたスケッチは、悪くないと言ってくれたわ。そしてそれをタイプしてくれて、私は雑誌に送ったの。向こうに届いてから二週間になるの。もしかしたら、いまごろ検討しているところかもしれないわ。

空を見たらびっくりするわよ! あたり一面に、なんとも妙なオレンジ色の光がかかっているの。嵐になるわ。

ちょうどその瞬間に、とてつもなく大きな雨粒が落ち始めて、雨戸がみんなばたばた鳴り出したの。私は窓を閉めるために走り回らなくてはならなかったし、そのあいだキャリーは、屋根の雨漏りする場所の下に置くミルク皿を抱えて屋根裏へ飛んでいったの。それから、やっとまたペンを取ろうとしたとたん、果樹園の木の下にクッションと敷物と帽子とマシュー・アーノルドの詩集を置きっぱなしにしていたのを思い出して、私はそれを取りに飛び出したのよ。みんなすっかりぬれてしまったわ。詩集の赤い表紙の色が中までにじんでしまって、これから先『ドーヴァー・ビーチ』は桃色の波に洗われることになるでしょうね。

田舎では、嵐って本当に落ち着かないものよ。外にあって、だめになってしまうもののことを、いつもあれこれ考えなくてはならないんですもの。

木曜日

ダディ! ダディ! 何だと思う? たった今、郵便屋さんが手紙を二通持ってきたの。

一つ目。私の短編が採用されたの。五十ドル。

アロー! 私、作家なのよ。

二つ目。大学の書記からの手紙。二年間分の奨学金をもらえることになったの。寮費と授業料をまかなってくれるんですって。それは「英語における顕著な成績と、他の科目における総合的な優秀さ」のために設けられたものなの。

翻訳注記: この翻訳は AI によって自動生成されたものであり、不自然な表現や誤りが含まれている可能性があります。原典の格調高い雰囲気を再現するよう努めていますが、正確な内容は原語版をご参照ください。