Claude Code・Codex CLI・Gemini CLIで共通ナレッジベースを運用する方法
複数のAI CLIツールで過去の教訓を共有するため、AGENTS.mdを共通ナレッジベースとして運用する方法を紹介します。問題が発生したら記録し、同じ失敗を繰り返さない仕組みを構築しました。
はじめに:なぜ共通ナレッジベースが必要か
私はブログ運用に複数のAI CLIツールを使い分けています:
- Claude Code - Anthropicの公式CLI
- Codex CLI - OpenAIのCLI
- Gemini CLI - GoogleのCLI
それぞれのCLIには起動時に読み込む設定ファイルがあります:
| CLI | 起動時に読むファイル |
|---|---|
| Claude Code | CLAUDE.md |
| Codex CLI | AGENTS.md |
| Gemini CLI | AGENTS.md |
問題は、過去に発生した問題と解決策を各CLIが共有できていなかったことです。
例えば、Claude Codeで「URLスラッグの衝突」問題を解決しても、次にCodex CLIを使ったときに同じミスを繰り返す可能性がありました。
解決策:AGENTS.mdを共通ナレッジベースに
構成
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├── CLAUDE.md # Claude Code用(AGENTS.mdを参照するだけ)
├── AGENTS.md # 共通ナレッジベース(全CLI共通)
└── CHANGELOG.md # 変更履歴
CLAUDE.md(シンプル)
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# CLAUDE.md
**作業開始前に必ず `AGENTS.md` を読んでください。**
AGENTS.mdには以下が記載されています:
- プロジェクト概要
- 運用ルール
- 再発防止チェックリスト
- 過去のインシデント記録
- ファイル命名規則
Claude CodeはCLAUDE.mdを読み、そこからAGENTS.mdを参照します。
AGENTS.md(共通ナレッジベース)
Codex CLIとGemini CLIは直接AGENTS.mdを読むため、ここに全ての情報を集約します。
AGENTS.mdの構成
1. プロジェクト概要
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## プロジェクト概要
- **種別**: Jekyll静的ブログサイト(Chirpyテーマ)
- **ホスティング**: GitHub Pages
- **URL**: https://garyohosu.github.io/
2. 運用ルール
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## 必読:運用ルール
### 1. 問題発生時の対応
**問題が発生し解決した場合は、必ず以下を実施すること**:
1. 本ファイル(AGENTS.md)の「インシデント記録」セクションに追記
2. 原因と解決方法を明記
3. 再発防止策を「再発防止チェックリスト」に追加
### 2. 変更管理
**何か変更を行った場合は、必ずCHANGELOG.mdに追記すること**
3. 再発防止チェックリスト
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## 再発防止チェックリスト
### 記事作成前
- [ ] `ls _posts/ | grep "<キーワード>"` で類似ファイル名を確認
- [ ] ファイル名のスラッグ部分が一意か確認
- [ ] YAMLフロントマターの引用符が正しいか確認
### プッシュ前
- [ ] `git status`で意図しない変更がないか確認
- [ ] `git diff`で変更内容を確認
4. インシデント記録
過去に発生した問題を5つのカテゴリーに分類して記録:
| カテゴリー | 問題例 |
|---|---|
| URLとファイル名 | スラッグ衝突 |
| YAMLフロントマター | 引用符の入れ子エラー |
| 画像関連 | ファイル欠落、使い回し |
| 設定ファイル | 依存関係エラー、テーマ誤変更 |
| CLI/ツール | MCP設定エラー |
各インシデントには以下を記載:
- 症状: 何が起きたか
- 原因: なぜ起きたか
- 解決: どう直したか
- 再発防止: 今後どう防ぐか
運用フロー
通常の作業
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1. CLIを起動
2. AGENTS.mdを読む(自動)
3. チェックリストに従って作業
4. 変更があればCHANGELOG.mdに追記
問題発生時
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1. 問題を解決
2. AGENTS.mdの「インシデント記録」に追記
3. 「再発防止チェックリスト」に項目を追加
4. CHANGELOG.mdに記録
5. コミット・プッシュ
メリット
1. ナレッジの共有
どのCLIを使っても、過去の全ての教訓にアクセスできます。
2. 同じ失敗を繰り返さない
チェックリストとインシデント記録により、過去の失敗を防止できます。
3. 変更履歴の追跡
CHANGELOG.mdにより、いつ何が変更されたか追跡可能です。
4. AIエージェントの学習
AIは起動時にナレッジベースを読むため、人間のように「前回のことを覚えていない」問題を軽減できます。
実際の効果
このブログでは過去に14件のインシデントが発生しました。それぞれの原因と解決策を記録したことで:
- URLスラッグ衝突: 記事作成前にファイル名を確認する習慣がついた
- 画像ファイル欠落: プッシュ前にローカルビルドで確認するようになった
- 設定ファイル誤変更:
git diffで変更内容を確認するようになった
まとめ
複数のAI CLIを使い分ける場合、共通のナレッジベースを用意することで:
- 過去の教訓を全てのCLIで共有
- 同じ失敗を繰り返さない仕組みを構築
- 変更履歴を追跡可能に
AGENTS.mdというファイル名は、Codex CLIとGemini CLIが起動時に読み込む仕様に合わせています。Claude CodeはCLAUDE.md経由で参照します。
AI CLIツールを活用している方の参考になれば幸いです。